スレ鹿スレ鳴(+九尾バージョン):出会い


暗部になって始めての任務。
少なからずもそこに驕りがあったことは否めなかった。

些細なミスが招いたこの事態。
この状況下で自分の生き残れる可能性をなんとか見出そうとしている。
しかし優秀すぎる自分の頭脳が何度シュミレートしてみても導く答えは全て同じだった。


死にたくない、けど、恐らく自分は死ぬのだろうと

否、殺されるのだ。あぁなんてかっこ悪い最後だろう。


(初任務で殉職かよ)


死への恐怖からかそれとも別の理由なのか
これが最後の瞬間か、と思った時反射的に目を閉じてしまった。

『いかなる時も瞳を閉じるな
それは愚かな生き物、人間の愚行だ』

聞こえるはずのない声に視覚を取り戻す。

そして見たのは暗闇でもはっきりと知覚できるほど目映き金、そして赤。


そこに居たのは架空上の英雄として語られる一人の暗部。


唯一外部に晒されるのは禁忌の狐面
手にする愛器は人間に扱う事は不可能と言われている鋼糸
その実力は火影をもはるかに凌ぐと言われ
どの部隊にも属しておらず唯一人の物言わぬ私兵を引き連れる膨大な知識とチャクラの持主

噂全てを鵜呑みにするわけではないが目の前の人物が強大な実力の持ち主であることはわかった。


そしてそれ以上にその豪奢とも言える金色の髪の毛には見覚えがあった。
それは確固たる推測。

『…うずまきナルト…』


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